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貧乏探偵の依頼

街をうろついていると、タウンクライヤーが叫びだした。
「貧乏探偵のショーンさんがブリテインで困り果てているみたいだよ!」
わざわざ『貧乏』と言いふらされている気の毒な人を見学にブリテインへ行くことにする。



20120219貧乏探偵ショーン
銀行の前には一人の道化服を着た男が座り込んでいた。
彼の名前はショーン。
ミノックで探偵業をしているのだそうだ。

最近世間を騒がせている襲撃者によって大切なネックレスと指輪を奪われた人がいて
ソレを取り返して欲しい、という依頼が彼のところに来たのだそうだ。
しかし彼一人では心許なく、腕の立つ冒険者に同行を頼むべくブリテインへやって来た
ということだった。


20120219デン酒場へ
そのならず者たちはバッカニアーズ・デンの酒場を根城にしているらしい。
ヒマと力を持て余している冒険者たちは気の早い戦いの雄叫びを詠唱しながら
ぞろぞろと酒場へ向かう。



20120219もう誰も止められないのじゃ
酒場には、赤い名前のならず者たちがたくさんたむろしていた。
ならず者、冒険者、どちらからともなく飛びかかり、狭い酒場は戦場となった。

「誰か話を聞いてくれるリーダー的な人はいないのでしょうか…」
ショーンさんが混戦の中呟いているが、こうなってはもう誰にも止められはしない。



20120219女ボスシンディ
ならず者たちがあらかた退治されたころ、ようやくリーダー的な人が姿を現した。
あ、どうもお騒がせしています。
女リーダーのシンディは、部下たちがボコボコにされているのに一瞥をくれると
「情けないねぇ」と吐き捨てるように言った。


20120219返してと言われて返す盗賊はおらんがな
ショーンさんがおずおずと交渉に入る。
「あなたの一団が、知人の大切なものを持って行ってしまったので返していただければと…」
シンディはあんた馬鹿でしょ、と鼻で笑う。
「返してって言われて、盗賊が『ハイどうぞ』って返すと思ってるの?」
ごもっとも。

じゃあ殺っちゃう?と、血の気の多い冒険者たちがにじり寄る。
多勢に無勢のシンディは舌打ちをする。
「たしかにこの人数を相手にするのはちと骨だね」

じゃあ返してくれるん?
「しかしあたしにも面子ってもんがあるからね」
まぁ盗賊たるもの、タダで返品などしてしまったら周りからナメられて
商売あがったりになってしまうだろう。


20120219バクチで勝負しようじゃないか
「じゃあこうしよう、あたしとサイコロで勝負しな」

シンディの提案したルールは
・シンディに勝ったら、盗んだ品をひとつ返す
・こちらが負けたら身につけている物をひとつ女盗賊に渡す
「2回勝ったら盗んだもの全部返すことになる、というわけだ。どうだい!」

冒険者たちは静まりかえり、自分の身につけている物を見回す。
みんなそれぞれ大切な戦闘服を着ているのだろう、手を挙げる者はいない。
じゃあ自分が、と探偵が言いかけるが、あんたのは貧乏たらしいからイラネ、と一蹴される。
うん…『貧乏探偵』というだけのことはあるからね…。

しばらくの沈黙の後、一人の冒険者が前に進み出た。
「受けて立とうじゃないの。このねずみ色の服をかけて」
周囲からどよめきがわき起こる。
女盗賊シンディはニヤリと笑う。
「あんたのほうが良いもの身につけてるから、やりがいあるねぇ」


酒場の奧にある賭博場のテーブルに二人が着席する。
「灰色の、お前が先に振りな」


20120219女盗賊vs灰色の吟遊詩人
冒険者代表、灰色の吟遊詩人は目の前にあるサイコロを振った。
出目は3・6の9。


20120219女盗賊1敗
次にシンディがサイコロを振る。
出目は1・3の4。

灰色の吟遊詩人が勝利。
女盗賊がくやしげに舌打ちをする。
目の前の名勝負で盛り上がっているところに、探偵が口を挟む。
「それじゃ約束のひとつ目を…」

「貧しそうな顔してこっち見てるんじゃないよ」
女盗賊はギロリと探偵を睨みつけ、ひとつ目の盗品を投げ返した。
貧しそうって…まぁ『貧乏探偵』だからね…。



2戦目は、可愛らしいお嬢さんが席に着いた。
(ちょっとここで回線が悪くなったのか会話が聞き取れず残念)

20120219お嬢さんvs女盗賊
お嬢さんがサイコロを振る、出目は4・6の10!
シンディは2・2の4。
女盗賊はずいぶんと博打が弱いようだ。

こうして盗まれた品物は、無事に取り返すことが出来た。



20120219このまま黙っては返さないよ
「それじゃあ私たちはこれで…」
今まで空気だった貧乏探偵は、品物を受け取るとそそくさと帰ろうとするが
女盗賊はその背中に向かって声を張り上げた。
「ちょっと待ちな!」


「このまま帰すわけがないだろう!」
ですよねー。


20120219結局こうなった
一斉に飛び出してきた盗賊たちを片づけている間、貧乏探偵ははじっこの方で
結局こうなるのか…とため息をついたり
みんなに同行していただいてよかった…と胸をなで下ろしたり
もしも一人で来ていたら…と震え上がったり、なんだか忙しそうにしていた。




盗賊が全て退治されて一段落付いた頃、誰かがお手伝いの報酬はないのかと言い出した。
そうねぇ大事な装備を賭けた大勝負したり、肉体労働したんだし(ボクは働いていませんが)
なんかお礼のひとつでもないの?

20120219で、お手伝いの報酬は?
「私、いつも食に困っておりまして、依頼人から食べ物をもらっているのです」
食うに困るほど探偵業は儲からないのか。

「依頼人からあらかじめもらっていた、大変高級な豚肉を料理したものがあるので
 それをみなさんにご馳走するというのではいかがでしょうか?」



20120219報酬は極上の豚丸焼き
ブリテインへもどってきた一行は、銀行そばの酒場へ足を向けた。
ショーンさんが声をかけると、酒場のマスターは豚の丸焼きをテーブルに出してくれた。
それは口の中でとろけてしまうほどジューシーでやわらかい、極上のお肉。
mmm...Tasty!



20120219おつかれさまでした
「本当はマフィンのほうがよろしかったかもしれませんが」
などと言いながら、ショーンさんは取り返した宝飾品を手に立ち上がった。
これから取り返した品物を依頼人へ返しに行くのだそうだ。

豚の丸焼きをもっしゃもっしゃ食いながら手を振る冒険者たちに見送られて
貧乏探偵ショーンは故郷へ帰っていったのでした。

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